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お洒落着洗剤「エマール」と洗濯洗剤「さらさ」を総合比較!

エマールvsさらさ

洗濯洗剤の解説と比較実験の記事です!

今回は「エマール」と「さらさ」の解説・比較です。

この2つの洗剤の共通点は、漂白剤や蛍光増白剤を使用していないため、比較的肌に優しいという特徴があります。

どちらの洗剤がより洗浄力が優れているのか、安全性が高いのか、より肌への刺激を抑えるにはどうしたらよいか、などを中心に解説します。

 

この記事の内容

  • 2つの洗剤それぞれの特徴
  • 2つの洗剤の洗浄力の違い
  • エマールの意外な効果

 

成分など

エマール

  • 界面活性剤21%
  • 安定化剤

 

さらさ

  • 界面活性剤23%
  • 安定化剤
  • pH調整剤
  • 水軟化剤(クエン酸
  • ケア成分
  • 酵素

 

さらさと比較してエマールの方がよりシンプルな構成となっていることがわかります。

安定化剤とは、沈殿や分離を防いだりする役割のもので、ほとんどの洗剤に含まれている成分です。洗浄力に直接的な効果はありません

洗浄力に関係するもので大きく異なる点は、「酵素」が含まれているか否かです。

酵素は多くの場合、タンパク質を分解する働きのある酵素が含まれています。これにより血液などのタンパク質系の汚れは、さらさの方が落としやすいと言えます。

 

界面活性剤の詳細

少しマニアックですが、それぞれに配合されている界面活性剤の種類について解説します。

エマール

さらさ

エマールは1種類なのに対し、さらさは4種類ありますね。いろんな種類が使われているから良い/悪いといった区別は特にありません。

問題はどんな種類の界面活性剤が使われているかなんです。

エマールの方のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、ノニオンという区分に分類される界面活性剤で、安全性が比較的高いとされています。
さらさにも同じものが含まれていますね。

さらさの方は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを除いて、全てアニオンという区分に分類される界面活性剤です。

アニオン界面活性剤は、ノニオン界面活性剤と比較して、洗浄力は強いものの、肌や衣類への刺激が強いことなど、安全性は低めです。

 

液性

エマールとさらさの液性(pH)をそれぞれ測ってみました。

どちらの洗剤もパッケージには中性と記載されていますが、実際のところは果たして...

ph

上の画像の通り、どちらも6〜7の間といえますので、中性ですね。
パッケージに記載の通りで安心しました(笑)。

汚れ落ちという意味では、アルカリ性の方がよく落ちますが、そのぶん肌への刺激など安全性に劣ってくる面があります。

中性では優しく汚れを落とすため、一定の安心感はあるかもですね。

 

実験

概要

概要

実験方法は、まず白い布切れに汚れ(皮脂汚れや食べ物汚れ)の代わりとして、ラー油を1滴を付着させます。

なぜラー油かと言うと、油汚れは皮脂汚れよりも強い汚れですが、成分としては基本的に同じなため、日常生活で一番つきやすい皮脂汚れの代替という理由です。

そして2つのコップにそれぞれ同量の水を入れ、洗濯機のようにそれぞれ同じ回数かき混ぜ、20分ほどおいた後に取り出す、というものです。

使う洗剤の量については、エマールをスプーン1杯基準としてさらさの量を決めます。

それぞれのパッケージに洗剤の使用推奨量が記載されています。

  • エマール:水30Lに40mL
  • さらさ:水30Lに26mL

この比率で計算すると、エマールを1とした時にさらさは0.65となります。
なので使用する洗剤の量はざっくり以下のようにします。

エマール:さらさ = 1杯:0.6杯

 

結果

実験結果

洗浄実験前が画像の上側、実験後が下側です。ご覧の通り、さらさの方が汚れが落ちるという結果となりました。

エマールの方も汚れは薄くなっているものの、さらさには劣りますね。

界面活性剤の解説でも説明したように、さらさはアニオン界面活性剤を主とした構成になっているため、油汚れに対して絶大な効果を発揮します。
エマールはノニオン界面活性剤のみでしたから、この違いが結果に寄与したと考えられます。

さらさについては、より詳細な分析・解説"洗濯洗剤「さらさ」の洗浄力や成分を徹底分析!デメリットも...?" でしていますので、よければ。

 

ニオイ

主観ではありますが、ラー油の臭いがどれだけ残っていたか、それぞれご紹介します。

通常、汚れ落ちが良いほどニオイ落ちも良いです。
しかし今回の実験ではその限りではなく、エマールで洗浄した方がラー油臭が薄くなっているように感じました

洗剤自体の匂いが強いことが作用した可能性はあります。
というのも、さらさは洗剤自体の匂いが弱く、やさしい柑橘系の香りなのに対し、エマールはどちらかというと香水のような強めの香りだからです。

とはいえ、洗剤の匂いがニガテでなければ、匂い対策としてエマールを洗濯するのもアリだと思います。

ニオイ落ちを重視する場合、漂白という選択肢もあります。
色柄物にも使える漂白剤を、普通よりも効果的に使うやり方を "洗濯しても取れない、頑固な臭いも確実に落とす!ワイドハイター粉末タイプの効果的な使い方" で解説しています。よければ読んでみてください。