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【エマール vs ヤシノミ】洗濯用液体洗剤を徹底比較!

エマールとヤシノミ洗たく洗剤

洗濯洗剤の解説と比較実験の記事です!

今回は「ヤシノミ洗たく洗剤」(ヤシノミ)と「エマール」の解説・比較です。

この2つの洗剤は、どちらも洗浄成分が界面活性剤のみという点で共通しています。

多種多様な成分が入っていない分、肌への刺激が優しいのが特徴的です。

どちらの洗剤が、より洗浄力があるのか、肌への刺激が弱めなのかを中心に解説していきます。

 

まずは成分などを比較

エマール

  • 界面活性剤21%
  • 安定化剤

 

ヤシノミ洗たく洗剤

  • 界面活性剤 32%
  • 安定化剤

 

どちらの洗剤も、界面活性剤と安定化剤のみで非常にシンプルな構成です。

安定化剤というのは、洗剤の成分の分離や沈殿などを防ぐ効果のあるもので、洗浄力を左右する成分ではありません。

洗浄成分として働くのは界面活性剤で、それぞれの商品で濃度が異なります。

ざっくり言ってしまえば濃度が高ければ、それだけ汚れ落ちも良くなるのが界面活性剤のため、より濃度の濃いヤシノミの方が汚れ落ちが良さそうにも思えます。

しかし、単純に洗剤の使用量を増やしてしまえば濃度も上がりますので、成分表記だけではどちらが洗浄力が高いかは判断できません。

配合されている界面活性剤の種類によっても、洗浄力や肌への影響度合いが変わってきますので、これが洗剤選びの難しいところです。

 

界面活性剤の詳細

それぞれの界面活性剤について解説します。

どちらの商品についても、公式サイトに記載されている界面活性剤の成分が以下の通りです。

エマール

  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル
  • ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
  • アルキルアミドアミン

 

ヤシノミ

 

どちらにも含まれている、「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」と「ポリオキシアルキレンアルキルエーテル」は、ノニオン(非イオン)界面活性剤に分類される成分で、洗浄力はマイルドなものの、肌への刺激は優しめな特徴があります。

そしてエマールのみに含まれる、「アルキルアミドアミン」はカチオン(陽イオン)界面活性剤に分類され、どちらかと言うと柔軟剤のような成分です。

カチオン界面活性剤は、それ自体にも洗浄力が多少あると言われています。
が、エマールの商品ラベルには「アルキルアミドアミン」の記載が無いので、家庭用品品質表示法の観点から、配合量は 1% 未満とわかります。

なので洗浄力にはあまり影響せず、ほとんど無視してもいいレベルと考えられます。

ヤシノミのみに含まれている、「純石けん分」はアニオン(陰イオン)界面活性剤に分類され、非常に洗浄力があるものの、肌への刺激も強いという特徴があります。

 

液性

エマールとヤシノミ、原液の液性(pH)をそれぞれ測ってみました。

pH

画像の通り、エマールがpH7ほどで中性、ヤシノミがpH9ほどで弱アルカリ性でした。

商品ラベルにも、エマールが中性、ヤシノミが弱アルカリ性と記載があるので、その通りであることがわかります。

一般的に、液性がアルカリ性に傾くほど皮脂汚れなどの汚れ落ちがいいと言われています。

なので液性という観点からは、ヤシノミの方が汚れ落ちが良さそうと予想できます。

 

実験で洗浄力比較

洗浄中

概要

この実験方法は、まず布を用意し、その布に汚れ(皮脂汚れや食べ物汚れ)の代わりとしてラー油を1滴を付着させます。

なぜラー油かと言うと、油汚れは皮脂汚れよりも強い汚れですが、成分としては基本的に同じなため、日常生活で一番つきやすい皮脂汚れの代替という理由です。

そして2つのコップにそれぞれ同量の水を入れ、洗濯機のようにそれぞれ同じ回数かき混ぜ、30分ほど放置するというものです。

 

使う洗剤の量

それぞれのパッケージに記載されている使用推奨量から比率を計算し、実験に使用する洗剤の量を決定しています。

記載の推奨量はこの通りです。

  • エマール:水30Lに40mL
  • ヤシノミ:水45Lに15mL

つまり比率で言うと以下のようになります。

エマール:ヤシノミ = 4:1

なので実験に使用する量はわかりやすく、エマールを4mL、ヤシノミを1mLとします。 

 

結果

実験結果

洗浄実験前が画像の上側、実験後が下側です。エマールの方が汚れが落ちていますね。

ヤシノミは洗浄前後であまり差がないようにも見えますが、若干は汚れが落ちていました。

使用推奨量から比率で計算した洗剤の量でしたが、どちらも水の量に対しては推奨量以上を使用しているため、実際の洗濯ではここまで顕著な差は出ないかもしれません。

とはいえ、この実験からエマールの方が汚れ落ちが良いことがわかりました

 

ニオイ落ち

洗濯ではニオイ落ちも重要ですよね。
実際に洗浄実験後の布のニオイを嗅いでみました。

エマールは洗剤の香りが強く残っていて、ラー油のニオイはあまりしませんでした。
洗剤臭で誤魔化していると言うと聞こえは悪いですが、それでも上手くカバーして、汚れのニオイを防いでくれている洗い上がりでした。

ヤシノミは洗剤自体が無香料なので、洗浄結果がイマイチだった分、ラー油のニオイがほとんどそのまま残っていました。

※あくまで主観なので参考程度に

 

まとめ(考察とおすすめ)

総括すると、今回比較した2つの洗剤では、「エマール」の方がおすすめです。

 

洗浄力ももちろんのこと、ニオイ落ちについても十分な効果を発揮していたかなと思います。

使用されている界面活性剤の種類は、どちらもノニオンが中心でしたが、ヤシノミにはアニオンが含まれている分、肌への刺激が心配な人にはあまりおすすめできませんね。

ヤシノミについては、より詳しく解説した記事がありますので、おすすめできない理由を知っていただけたらと思います▼

 

他のおすすめ洗剤

このブログではいくつもの商品を比較・実験しています。
その中でも個人的におすすめなのは、「さらさ」もしくは「アリエール バイオサイエンス 微香タイプ」です。洗浄力と肌への優しさのバランスがほどよい、というのがおすすめ理由ですね。(P&Gの回し者ではないので安心してください笑)

「さらさ」については、詳細な分析をした記事がありますので、よければ▼