「無添加洗剤で肌に優しい」で有名なさらさ。
なんとなく肌に優しそうだからと使っていたり、洗浄力が弱そうなイメージを持っていませんか?
この記事を読んでいただくと、そんなイメージが覆ると思います。
この記事の内容
- さらさが安全という勘違い
- さらさの意外な洗浄力
- 洗い上がり等のニオイ
洗剤の分析
まずは洗剤の中身についてラベルからわかることや、液体のpHを測ってみて分析していきます。
特徴
まずボトルの特徴です。P&G社の製品ということもあって、アリエールなど他の洗剤と同じ形状のボトルとなっています。
内容量はグラム表記ですが850gで、水30mlに対して洗剤を26ml使うことが推奨されています。
概ね 1g=1ml なので、計算するとさらさ1本で「洗濯32回分」となります。(よく洗剤に「洗濯何回分」といった記載は、水30mlの前提で書かれていることが多いため)
液体のニオイ
ラベルには「優しい柑橘系の香り」とあります。
実際に液体の匂いを直接嗅いでみると、他の洗剤にあるような洗剤独特の強い匂いはあまり感じられず、柔らかい香りという印象でした。
柑橘系と言われればそうなのかもしれませんが私は何の香りとも言い難い香りだと感じました。まあ嫌な感じの香りではないことは確かです。
無添加...?
「ママが選ぶ無添加洗剤」とラベルに書かれており、これで無添加だからきっと安全性が高いんだろう、と思って買う人も多そうですよね。
"無添加"というのは、厳密には企業によって定義が異なるため、一概には言えません。
さらさに関してはよくよくラベルを読んでみると、「蛍光剤・漂白剤・着色料」が無添加と書いてあります。この3つが入っていない意味で無添加という単語を使ったのでしょう。(紛らわしいですね...)
反対にこれ以外の添加物と呼ばれそうなものは入っている可能性があります。
実際に成分の詳細を見てみましょう。
成分
商品ラベルに記載のある成分は以下の通りです。
界面活性剤はポリオキシエチレンアルキルエーテルがノニオン、それ以外は全てアニオンの界面活性剤です。
ちなみに「純せっけん分」もアニオン界面活性剤に分類されます。
アニオンは洗浄力が強い一方で刺激が強め、ノニオンは洗浄力は中程度で刺激は低めです。
つまり、界面活性剤は刺激が強めの成分の配合率が高いことになります。
水軟化剤は洗浄成分の働きを最大化させるものでクエン酸が使用されています。これだけだと洗剤が酸性になってしまうので、pH調整剤でアルカリ剤が使用されています。
ケア成分としてコットンミルクが使用されています。この成分の働きは正直よくわかりません(笑)。
酵素は主にタンパク質を分解してくれる働きがあり、食べ物汚れにはとても効果を発揮します。
ちなみに全成分の詳細は公式サイトに公開されているので、気になる方は見てみてください。
pH
実際にpH試験紙で測ってみました。上の画像の通り7で「中性」でした。
商品ラベルに記載のある通りですね。
洗浄実験
洗浄力
上の画像は洗浄力の比較実験を行った結果です。
実験の内容を簡単に説明すると、白い布きれにラー油を1滴垂らし、水をはったコップに布きれと洗剤を入れてかき混ぜて30分ほど放置するというやり方です。
画像の通り、ある程度は汚れが薄くなっています。
これだけだとイマイチ汚れ落ち度合いがわからないと思います。参考までに、過去に「アタックゼロ」と洗浄力を比較した結果をまとめているので、よかったら以下からどうぞ▼
さらさは漂白剤や蛍光増白剤を使用していない洗剤のため、これらを使っている粉洗剤などの洗剤と比較すると洗浄力は負けてしまうかもしれません。
しかし漂白剤などの成分が含まれていると肌トラブルに繋がるケースも少なくないです。
肌などに比較的影響の少ない中性タイプの洗剤の中では、さらさは洗浄力はトップクラスにあります。
以下の記事でいくつか代表的な中性タイプの洗剤を紹介していますので、よければ▼
ニオイ
上でも紹介した通り、洗剤の液体は柑橘系の柔らかめのニオイでした。
ここで洗い上がりの匂いを少し紹介しておきます。(主観的感覚になるのでご容赦ください)
最近の洗剤にありがちな洗剤独特の香りはせず、洗い上がりも柔らかめの香りでした。
汚れに見立てたラー油のニオイ落ちに関しては、洗剤自体の匂いが優しいのであまり洗剤の匂いは目立たず、ラー油の匂いについては結構のこっていました。
まとめ
「さらさ」を分析した結果を一言でいうと、安全性が高いとは言えず普通の洗剤と同等のものと言えるでしょう。
デメリット...?
コスパとしてはボトル1本で洗濯32回分のため、多少値段は高めです。
また成分の分析を踏まえて、パッケージからイメージできるような安全性はあまり無いことがわかりました。
とはいえ昨今の洗剤には漂白剤や蛍光増白剤といった、より刺激の強い成分が含まれていることが多いので、肌への強い刺激を避けたい人には「さらさ」は1つの選択肢となると思います。
1度使ってみてみる価値あり
安全性はそこまで高くないと言ってきましたが、それも洗剤残りを極力無くせば安全性も上がります。
もし肌機能が未熟な赤ちゃんなどの衣類に使用する場合は、すすぎを2回以上やって洗剤残りのリスクを低減させるのがおすすめです。
中性タイプの洗濯洗剤の中では洗浄力もあり、洗い上がりの香りも強い匂いではありませんでした。
こういった理由からも、石鹸ベースの洗剤や、漂白剤・蛍光増白剤が入っている洗剤をお使いで刺激が強いと感じている方には試してみる価値があると思います。
※2023年に「さらさ」の成分が変更となりました。詳しくは以下の記事で解説しているので、気になる方はぜひご一読ください!
arau という洗剤をご存知ですか?
さらさと並べて同じように無添加を謳う洗剤で、arau(アラウ)という洗剤があります。
arauは、純石鹸分を主成分とした洗剤で、さらさと同様にベビー用品の洗濯にも使えるイメージで売られている商品です。
ご存知で気になっている方も多いと思うので、arauとさらさの比較記事を貼っておきます。よければ以下のリンクからどうぞ。