洗濯洗剤の選択において、成分と洗浄力は重要な要素となります。
本記事では、ナノックス(NANOX one PRO)とエマールという2つの洗剤の成分と洗浄力に焦点を当て、その違いについて解説します。
成分など
ナノックス (NANOX one PRO)
- 界面活性剤 55%(LAS、他)
- pH調整剤
- 再汚染防止剤
- 安定化剤
- 酵素
エマール
まず、成分に関して言えば、ナノックスとエマールは異なる界面活性剤を中心に構成されています。ナノックスはアニオン界面活性剤が中心であり、一方のエマールはノニオン界面活性剤が主成分です。この成分の違いは、洗剤の特性に影響を与える要因の一つです。
一般的に洗浄力が強いのは、アニオン界面活性剤といわれています。
一方で、ごわつきや、肌へのやさしさに関しては懸念があるため、ノニオン界面活性剤はこの点において優れています。
また、濃度も異なっており、洗濯時にある一定の濃度以上にならなければ、濃度は濃ければ濃いほど洗浄力があります。
この点でナノックスの方が洗浄力が強そうと予想できます。
余談ですが、興味深いことに、エマールはかつて酵素が含まれていなかったが、最近の仕様変更により酵素が追加されました。酵素の有無は、洗浄力に大きな影響を与えるため、この変更は製品の性能向上に繋がったと言えます。
液性
液性はどちらの洗剤も「中性」なので、洗浄力に直接影響は無いため、差はありません。
実験で洗浄力比較
概要
この実験方法は、まず布を用意し、その布に汚れ(皮脂汚れや食べ物汚れ)の代わりとしてラー油を1滴を付着させます。
なぜラー油かと言うと、成分としては皮脂汚れと基本的に同じなため、日常生活で一番つきやすい皮脂汚れの代替という理由です。
そして2つのコップにそれぞれ同量の水(200ml)を入れ、洗濯機のようにそれぞれ同じ回数かき混ぜる、というものです。
使う洗剤の量については、それぞれの商品の推奨量から算出します。
商品パッケージに記載されている使用推奨量は以下の通りです。
- ナノックス:水30Lに30mL
- エマール:水30Lに40mL
使用する水の量から考えると少なすぎて比較しずらいため、今回は違いが分かりやすいように、それぞれ規定量の10倍の洗剤量を使います。
実際に使う洗剤の量は以下の通りです。
- ナノックス:1mL
- エマール:1.3mL
となります。
結果
洗浄力の比較実験では、ナノックスがエマールよりも優れている結果が得られました。
ただし、エマールもしっかりと汚れを落としているものの、ナノックスほどの洗浄力はないという結果でした。
ニオイ落ち
今回の実験で、どちらの方がよりニオイ落ちが良かったのかを紹介しておきます。
ナノックスのほうがよりニオイが落ちていたように感じました。
エマールも多少は落ちていたものの、洗剤の香料でも隠しきれてないニオイが感じ取れました。
まとめ(考察とおすすめ)
今回の比較実験ではナノックスの方が洗浄力、ニオイ落ち共に強力だという結果になりました。
ただし、実験では極端な汚れが使用されたため、実際の普段使いにおいてはこの差が顕著に現れるかは疑問です。通常の洗濯では、どちらの洗剤も十分な洗浄力を発揮する可能性があります。
洗剤の香料にも好き嫌いがあると思います。
個人的にはナノックスの洗剤の香りが強くて得意ではないので、通常使いはエマールのほうが好みです。
おしゃれ着は注意
エマールはセーター等にも使えると謳われていますが、酵素が入っているため少し注意が必要です。
それよりもおしゃれ着にオススメな洗剤「アクロン」がありますので、詳しくは次の記事で解説しています。