洗濯には柔軟剤を使うのが当たり前と思っていませんか?
かつては私も柔軟剤を毎回の洗濯で使用しており、その結果として謎の湿疹や痒みに悩まされました。
この記事では柔軟剤の特徴や効果的な使い方などをご紹介します。
実は柔軟剤の要らない洗剤というのもあるので、最後まで読んでみてください。(柔軟成分入りの洗剤ではないです)
柔軟剤の特徴
洗剤と違って柔軟剤は以下のような効果を期待するもので、成分にはきっと特殊なものが使われているのだろう、と漠然としたイメージを持っている人も多いと思います。
- 衣類を柔らかく仕上げる
- 汚れや花粉の付着をある程度、防ぐ
主な成分と働き
柔軟剤が衣類を柔らかくしたり、汚れの付着を防ぐ効果を期待できるのは事実です。成分としてはカチオンに分類される界面活性剤と香料が主な成分ですね。このカチオンの界面活性剤が上記のような効果を生み出しています。
少し難しい解説になってしまいましたが、つまり簡単に言えば、柔軟剤は香りの強い界面活性剤(洗剤)ということです。
しかし、普通の洗濯用洗剤(アタック・トップ・アリエールなど)はノニオン、アニオン、両性に分類される界面活性剤を主成分としており、柔軟剤に使用されるカチオンの界面活性剤が使われていないことが特徴的です。
カチオンとは陽イオンのことで、陰イオンであるノニオンが反対の性質を持ちます。洗剤のノニオン界面活性剤でマイナスに傾いた洗濯物のイオンを、柔軟剤のカチオン界面活性剤を用いることで、プラスにしてあげよう、という仕組みなんです。
肌トラブル
柔軟剤は洗濯機の通常の洗濯モードだと、「すすぎ」の工程で投入されます。カチオン界面活性剤はその特徴から濯がれ辛く、洗濯が完了しても衣類に残留していることが多いです。
肌着などでこの状態になったものを長時間来ていると、肌の弱い人や、肌機能がまだ未熟な赤ちゃんなどは肌荒れを引き起こす恐れがあります。
かく言う私も、当たり前のように柔軟剤を使っていた時期は、湿疹のような症状がでて痒かったです。(柔軟剤が原因とわかるまでに時間がかかりました...)
柔軟剤を使わない
単純に洗剤だけを使用して、柔軟剤を使わない洗濯をしただけでは、洗濯物がゴワついてきます。
これは洗剤に含まれるアニオン界面活性剤が原因と言われています。この界面活性剤は洗浄力は強いのですが、副次的にマイナスイオンを衣類に纏わせてゴワつかせてしまうのです。
つまりは、マイナスイオンを纏わせない界面活性剤であれば、ゴワつきも大幅に軽減できるということになります。では、そんな界面活性剤が存在するのか?
実はあるんです!ノニオン界面活性剤というのがソレです。代表的なもので "ポリオキシエチレンアルキルエーテル" という界面活性剤があったりします。
このノニオン界面活性剤が主成分かつアニオン界面活性剤が使用されていない洗濯洗剤であれば、柔軟剤は要らないということになります。
アニオン界面活性剤不使用
ではアニオン界面活性剤不使用の商品とはどういった物があるのか。いくつかご紹介します。
エマール
シャレボン
ファーファラボ
そうなんです、お洒落着洗剤の多くはアニオン界面活性剤を使用していないんです。
ただし、お洒落着洗剤といえど、代表的な商品で「アクロン」は "直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩" というアニオン界面活性剤を使っていたりするので、お洒落着洗剤を選ぶ際には要注意です。
柔軟剤の使い方を工夫する
いきなり柔軟剤を使わないようにするのが不安な人は、まず柔軟剤の使用量を減らして様子をみるのもアリです。
減らした結果、肌への影響や衣類のゴワつき具合を検証できますからね。
ただし使用量を減らした分、柔軟剤の香りが衣類につきにくくなるので、洗濯後の香りには期待しない方が吉です。
匂いを気にする場合に洗い上がりは、どちらかと言えば洗剤の香りになるので、どういった感じの香りの洗剤を使うかが大事になってきます。
また柔軟剤を使いつつ肌トラブルを避けるには、直接肌に触れないセーターなどの上着にのみ柔軟剤を使って香りを纏う、といった方法がおすすめです。
まとめ
普段「当たり前」と思って使っている物でも、仕組みや特徴を理解するとまんまと企業の戦略に乗せられていたんだなと気づくこともあると思います。
柔軟剤はその代表的な物の1つかもしれませんね。日本だけでなく、海外でも柔軟剤については疑問の声が上がっているようです。
洗濯では他にも気を付けるべきことがいくつかあります。詳しくは、洗濯の時に気をつけること5選 からどうぞ。