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arau(アラウ)、さらさ、ヤシノミ洗たく洗剤の3つを総合比較!

三種の比較
今回は「arau」、「さらさ」、「ヤシノミ洗たく洗剤」の3つの解説・比較です。

無添加を謳っている洗濯洗剤としては、スーパーやドラッグストアでよく見かけるラインナップではないでしょうか。

汚れをしっかり落として、かつ肌にも優しそうなイメージのある洗剤たちですが、実際に洗浄実験や成分比較をして、総合的に解説していきます。

 

この記事の内容

  • 上記3つの洗剤それぞれの洗浄力の強さ
  • 成分やpHなどの情報とその解説
  • この中でのおすすめ

 

成分などについて

まずはそれぞれの成分やpHについて解説します。

arau

 

さらさ

  • 界面活性剤 23%
  • 安定化剤
  • pH調整剤
  • 水軟化剤(クエン酸
  • ケア成分
  • 酵素

 

ヤシノミ洗たく洗剤

  • 界面活性剤 32%
  • 安定化剤

 

洗浄力に作用しそうな成分で言うと、arauとヤシノミは界面活性剤のみで、さらさは界面活性剤と水軟化剤、酵素が挙げられます。
(arauの純石けん分は脂肪酸カリウムという界面活性剤の一種です)

漂白剤や蛍光増白剤といった肌への刺激が強めな成分は、いずれの商品にも配合されていないので、そういった成分が含まれている商品よりは安全性が高いと言えるでしょう。

 

界面活性剤を詳細に分析

3つの商品それぞれに含まれている界面活性剤について、その種類を配合順で表にまとめました。

arau さらさ ヤシノミ
脂肪酸カリウム アルキルエーテル硫酸エステル塩 ポリオキシエチレンアルキルエーテル
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル ポリオキシアルキルアミン
- 脂肪酸 脂肪酸カリウム
- 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩 -

一番多くの種類が配合されているのは さらさ ですね。
多いから良い悪い、ということではなく、どんな種類の界面活性剤が含まれているか、が重要です。

この中で洗浄力が一番強く、肌への影響も強いのは、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩です。さらさに含まれているものですね。
これはアニオン界面活性剤に分類され、同じアニオンに分類されるものとしては、脂肪酸塩、脂肪酸カリウム、アルキルエーテル硫酸エステル塩があります。
いずれも洗浄力が強いと同時に、肌への影響も比較的強めです。

残りの、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキルアミンはノニオン界面活性剤に分類され、これは比較的洗浄力がマイルドなものの、肌への影響も低めな成分です。
日常生活での汚れ(皮脂汚れやホコリ、多少の泥汚れ)を落とすぐらいの用途であれば、ノニオン界面活性剤だけでも十分落とせる洗浄力があります。

 

液性

さらさとarauそれぞれの液性(pH)を測ってみました。

pH はアルカリ性に傾くほど、皮脂汚れや食べ物汚れなどの油汚れがよく落ちます。一方で肌への刺激は比較的強めになってきます。

反対にpHが 7(中性)であれば、洗浄力へは作用しないものの、肌への刺激は弱めです。

 

arau、さらさ

実際に過去の実験で測ってみた結果は、arauが約10、さらさが 7 でした。

 

ヤシノミ洗たく洗剤

パッケージには弱アルカリ性と記載されていました。

実際に測った結果がこちらです。

ph

ジャスト9ですね。まさに弱アルカリ性です。

同じ程度のアルカリ度のものだと重曹などが該当します。

なので、ヤシノミ洗たく洗剤と何か混ぜる時には酸性のものは避けるように気をつけてください。

 

実験

概要

この実験方法は、布に汚れ(皮脂汚れや食べ物汚れ)の代わりとしてラー油を1滴を付着させ、水の中に洗剤と布を入れてかき回すというものです。

実験の詳細内容は前回の記事をご覧ください。

使う洗剤の量については、ヤシノミを基準として以下の比率で行います。

arauさらさヤシノミ12.15

このようにした理由としては、それぞれのパッケージに記載されている洗剤の使用推奨量を参考にしています。

 

結果

洗浄実験結果

洗浄実験前が画像の上側、実験後が下側です。ご覧の通り、一目瞭然の結果となりましたね。

汚れ落ちという観点ではarauが一番優れていることがわかります。

完全に真っ白とまではいきませんでしたが、洗剤でここまできれいに落とせる商品はそう多くないので、優秀な部類です。

さらさ はそこそこの結果で、ヤシノミが一番汚れが落ちないという結果になりました。

上の画像ではわかりにくいですが、ヤシノミも多少は汚れが落ちていました。
pHが10以上あればもっと落ちは良かったのかな、という印象です。

 

ニオイ落ち

洗濯後にニオイ落ちがどうなのかも重要な観点ですよね。

ニオイなので主観になってしまいますが、ラー油の臭いがどれだけ残っていたか、それぞれご紹介します。

まず結論から言ってしまえば、arauが一番ラー油臭がよく落ちていました

やはりニオイ残りは汚れ残りの量にも比例してくるので、汚れが残っていた方はラー油臭がダンゼン残っていましたね。

特にヤシノミの残り具合は残念です。(洗濯してないのかと思うほど変化ありませんでした)
公式サイトで「ニオイの原因菌、除去率99.99%」と謳っていただけ、非常に残念です。

 

考察とおすすめ

arau とヤシノミの違い

ヤシノミが一番汚れ落ちが悪いという結果にはなりましたが、メーカーが推奨している使用量が大きな要因の1つとしてあると考えられます。

界面活性剤の濃度は arau とヤシノミで大きな差はなかったものの、パッケージに記載されている推奨量に5倍もの差があります
これでは素人目でも、洗浄力に差がつくことは想像に難くありません。

確かに、界面活性剤の種類から考えると、arauは石けんで構成されているので、使用量を多めにしないと石けんの働きがゼロになってしまう特徴はあります。
対照的にヤシノミの界面活性剤は少量でも働くことができる種類が使われていますが、少量では汚れを落とす洗浄力もほとんどありません。

ヤシノミの洗浄力は低めでしたが、エコベールよりは汚れが落ちた印象です。

もし今、ヤシノミをお使いで汚れ落ちが悪いと感じている人は、洗剤の1回の使用量を、1.5〜2倍にしてみることをおすすめします

洗浄力重視ならarau

arau のデメリットとしては、値段が高いこと、衣類がヨレやすくなることです。

これを踏まえて、汚れ落ち重視する場合や、タオルだけに使用するなど、目的や使い方を絞って使う場合にはおすすめの洗剤です。

アルカリ度が強めなので、すすぎ残しがあると肌トラブルに繋がるので注意してください。(石けんだから安心という訳ではないんです)

 

コスパ重視ならさらさ

さらさの一番良いところはコスパです。
arauと比較すると、同量の洗剤あれば約2倍の洗濯回数をこなせます。

液性は中性なので衣類や肌への影響も比較的低めです。

界面活性剤は洗浄力が強めなものを使っているので、すすぎ残しには注意ですが、肌の弱い人でなければ特に気にならないレベルだと思います。