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【さらさ vs arau(アラウ)】さらさとarauを徹底比較!【洗濯用液体洗剤】

さらさarau比較

洗濯洗剤の解説と比較実験の記事です!

今回は「さらさ」と「arau」の解説・比較です。

この2つの洗剤は"無添加"を強く謳っており、ベビー用洗剤としてもよく用いられる商品です。

ご存知の方も多いかもしれませんが、さらさは洗濯用合成洗剤arauは洗濯用石けんという特色があります。

どっちの洗剤がより洗浄力が強いのか、安全性が高いのか、より肌への刺激を抑えるにはどうしたらよいか、などを中心に解説します。

 

成分などについて

さらさ

  • 界面活性剤23%
  • 安定化剤
  • pH調整剤
  • 水軟化剤(クエン酸
  • ケア成分
  • 酵素

 

arau

 

さらさに比べてarauは成分がとてもシンプルで、純石けん分のみとなっています。

厳密には香料などの他の成分も入ってると思いますが、家庭用品品質表示法(※)というきまり上、1%未満の成分は商品ラベルに記載する必要がないので、書かれてないですね。(※漂白成分などは1%未満でも記載の義務があるものもあります)

arauの主成分である純石けん分とは、アニオン界面活性剤に分類される洗浄成分です

これは比較的、洗浄力が高く肌への影響が強めの成分です。

さらさは成分が色々と入っていますね。さらさの界面活性剤についても純石けん分が含まれており、脂肪酸塩がそれにあたります。

さらさはノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤で主に構成されており、ノニオンは比較的 肌への影響が少ないため、これらを組み合わせて洗浄力を保ちつつ肌への影響を抑えている商品という感じですね。

 

洗浄力と界面活性剤

界面活性剤の種類で言えば、アニオン界面活性剤の方がノニオン界面活性剤よりも洗浄力が強いとされています。

これを踏まえると、様々な種類の界面活性剤をブレンドして成分のいいとこ取りをしようとしている「さらさ」よりも、アニオン界面活性剤のみで構成されている「arau」の方が洗浄力が強いことが予想できます。

しかし一方で、洗浄力が強いということはそれだけ肌への刺激が強いということになります。

こればかりはトレードオフなので仕方ないですね...。

ただ、洗い残りをゼロにしてあげることで肌への刺激はほとんど抑えることができるので、そこは工夫次第です。後ほど詳しく解説します。

 

液性

さらさとarauそれぞれの液性(pH)を測ってみました。

pH はアルカリ性に傾くほど、皮脂汚れや食べ物汚れなどの油汚れがよく落ちます。一方で肌への刺激は比較的強めになってきます。

反対にpHが 7(中性)であれば、洗浄力へは作用しないものの、肌への刺激は弱め、というかほぼ心配ないレベルになります。

 

さらさ

パッケージ上さらさは中性と記載があり、実際に過去の実験で測ってみた結果は、7(中性)でした。

 

arau

パッケージではアルカリ性の記載がありました。

実際に測ってみた結果がこちらです。

ph

pH は、9〜10の間くらいですね。昨今の洗濯洗剤は中性(7〜8)が多いため、けっこう高めの値という印象です。

アルカリ度が高ければ高いほど汚れ落ちはよくなりますが、生地へのダメージも強くなりますので、そこはデメリットですね。

10くらいのアルカリ度だと、セスキソーダが同じくらいなので、使ったことある人はなんとなくイメージがわくと思います。

基本的に素手で扱うことはないので問題ないとは思いますが、もしこのアルカリ度のものを素手で触る時は気をつけてください

よっぽど肌の強い人でない限り、確実に手荒れしますので。

 

実験

今回使用する実験道具です!

実験道具

概要

この実験方法は、まず布を用意し、その布に汚れ(皮脂汚れや食べ物汚れ)の代わりとしてラー油を1滴を付着させます。

なぜラー油かと言うと、油汚れは皮脂汚れよりも強い汚れですが、成分としては基本的に同じなため、日常生活で一番つきやすい皮脂汚れの代替という理由です。

そして2つのコップにそれぞれ同量の水を入れ、洗濯機のようにそれぞれ同じ回数かき混ぜる、というものです。

使う洗剤の量については、さらさスプーン1杯を基準としてarauの量を決めます。

それぞれのパッケージに洗剤の使用推奨量が記載されています。

  • さらさ:水30Lに26mL
  • arau:水45Lに75mL

さらさを水45Lで計算すると洗剤の量は39mLとなります。39:75なので、さらさを1とすると、arauは1.92です。

つまりarauの使用量はスプーンで約1.9杯となります。(0.02まで厳密に測れないのでそこはご容赦を

 

結果

洗浄実験

洗浄実験前が画像の上側、実験後が下側です。ご覧の通り、一目瞭然の結果となりましたね。

汚れ落ちという観点ではarauの方がさらさよりも優れていることがわかります。

完全に真っ白とまではいきませんでしたが、洗剤でここまできれいに落とせる商品はそう多くないので、優秀な部類だと思います。

もっと完全に汚れを落として真っ白にしたいんだ!という人は、「過炭酸ナトリウム」を使うとキレイになります。扱いも簡単で、危険性も低いのでおすすめです。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

 

ニオイ

洗濯後にニオイ落ちがどうなのかも重要な観点ですよね。

画像でご紹介できないので主観になってしまいますが、ラー油の臭いがどれだけ残っていたか、それぞれご紹介します。

まず結論から言ってしまえば、arauの方がラー油臭がよく落ちていました

やはりニオイ残りは汚れ残りの量にも比例してくるので、汚れが残っていたさらさの方はラー油臭がダンゼン残っていましたね。

arauの方はほとんどラー油臭がせず、石けん臭が目立っていた印象です。

石けん臭といっても、ボディーソープのような何かの香料のニオイでもなく、純粋に香料を加えていない石鹸を削ったときのニオイが近いですね。(わかる人はわかるはず。。)

 

まとめ(考察とおすすめ)

汚れ落ち・ニオイ落ち共にarauの方がさらさよりも優れている、ということがわかりました。

配合されている界面活性剤の種類や、pHの差によってこのような結果となったと考えられます。

 

とはいえ、この2つの洗剤は肌への安全性やベビー洗剤としても選択肢として挙がる商品のため、洗浄力だけで商品選びをしてしまうのも少し違うなあ、なんて方もいると思います。

 

洗浄力が強い=肌への刺激も強い

基本的に洗剤は、洗浄力が強いと肌への刺激も強い性質があります。

例えば台所洗剤で言うと、一昔前まで(90年代とか)は弱アルカリ性の商品が主流で、界面活性剤も洗浄力のみを重視した構成になっていました。

これでは肌への刺激が強く、手荒れが問題視されていました。そして商品改良がされ、昨今では中性の商品が主流となり、界面活性剤も刺激の低めな構成の商品が多いです。

といった具合に、洗剤の刺激(危険性)は軽視できません。

 

石けんという特殊性

とはいえ、合成洗剤と石けんには大きな違いがあります。その違いはいつまで有効成分が持続するか、というものです。

石けんは水をどんどん加えていくと、ある一定のところで完全に泡立たなくなります。石けんの働きが無くなるのです。

それじゃあ汚れが落ちないじゃないか!と思ってしまうかもしれませんが、安心してください。汚れを落としたあとにすすぎで水を加えて石けんを無効化してあげればいいんです。

石けんが無効化すれば肌への刺激も弱まります。

この特性を活かして、arauで洗濯する際にはすすぎを2回以上行って肌への刺激を極力減らすのがおすすめです

しっかりすすがないと、洗剤残りなどして肌荒れの原因になることもあるのでご注意を。

 

さらさがおすすめな人

そもそも服がそんなに汚れない、すすぎは1回で終わらせたい、服が痛むのは嫌だ、という人はarauよりもさらさの方がおすすめです。

さらさは中性なので、生地や肌へのダメージは低く安心です。

また、コスト面でもさらさの方が安く抑えられます

さらさはボトル1本で洗濯32回分、arauはボトル1本で24回分です。arauの方が1回に使う洗剤の量が多いので、まあ仕方ないですね。

 

何を重要視するか

結局は使う自分が何を重要と考えて、どの洗剤を使うか選択するのが大切です。

水道代を含めたランニングコストを厭わず、洗浄力重視であればarau、コストや生地を痛めない安全性重視であればさらさ、といった感じで商品選びの参考になれば幸いです。