髪の毛ヘドロまで強力に溶かす「パイプユニッシュ PRO」と、フチ裏の黒ズミ汚れもこすらず落とす「スクラビングバブル超強力トイレクリーナー」という商品、実はこれらの中身が全く同じなんです!
そんなことあっていいのか?
パクリ商品なんじゃないか?
そう思われる人もいるかもしれません。
結論から言えばマズイ問題ではないのですが、これを知ることで賢く使いこなすことができようになります。
では詳しく解説していきます。
2つの商品の成分について
商品ラベルに記載されている成分をそのままご紹介するのではつまらないので、それぞれの商品の公式サイト(スクラビングバブル、パイプユニッシュ)に記載されている詳細な成分をご紹介します。
詳細成分
商品ラベルに記載が無いのに配合されている成分
けい酸塩、安定化剤などの成分は、商品ラベルには記載されておらず、上記の公式サイトを見ないと配合されているかわからない成分です。
これは、家庭用品品質表示法という決まりごとから、1%未満の成分について記載の義務が無いためなんです(一部例外アリ)。
安定化剤は、様々な洗剤や洗浄剤に使われている成分で、成分の分離や分解をなるべく防ぐために入れられています。
これ自体に特に洗浄力はありません。
けい酸塩は防錆剤として配合されており、金属の腐食などを防ぐことを狙いとして配合されていることが多いです。(特に塩素系洗浄剤には入っていることがしばしば)
なぜ成分が同じなのか
まずメーカー側の名誉のために、これらはパクリなどではなく、両方とも同じメーカーが出している商品であることは最初に述べておきます。
とはいえ、全く同じ成分の商品が、異なるラベルで売られていることに疑問を持つ人も多いでしょう。
かく言う私も疑問を持つ1人で、答えを持っている訳では無いものの、論理的な理由をいくつか想像することはできます。
その理由について解説していきます。
理由①:なんといっても場所ごとに分ける
やはり、トイレに使ったものをトイレ以外の場所で使うことに抵抗のある人が多いという理由が考えられます。
特にトイレクリーナーについては、便器のフチ裏の汚れを落とすことを謳っていることから、ボトルの先端が便器に触れる可能性が高いです。
便器に触れた物を、他の箇所(例えば洗面所など)に使うのは気持ち的に嫌だと思うのも、分からなくはありません。
理由②:生産ラインの都合
メーカーの内部情報を知らないので、これは完全な想像となりますが、同じ生産ラインで製造してしまい、コストを抑えているということも考えられます。
それぞれの商品を中身やボトルも全て異なるような作りにする場合、開発コストや生産ロボットの調達、材料の調達・管理コストの肥大などが発生します。
メーカーは営利企業ですから、コストを抑えて合理的に生産する選択をするのは必至でしょう。
そのため、効果が一緒なのであれば同じ生産ラインで作って、ラベルだけ違うものを貼ろう、というような戦略とも捉えられます。
その証拠に、ラベル以外はボトルまでも全く同じ作りとなっています。
理由③:在庫問題
塩素系洗浄剤は経年劣化しやすいという特徴があります。
これはメーカーにとって死活問題だそうで、経年劣化により塩素濃度が一定以下になった商品は出荷できなくなってしまうため、在庫は早めに出荷したい想いがあるそうです。
材料は大量入荷すればより安価に仕入れられることもありますから、安く製造した結果として在庫を抱えるので、二刀流(2つの商品)で消費ペースを早める狙いかもしれませんね。
使い分け
まず私のおすすめの使い方を言ってしまうと、使い分けしないで1本を持ち回すのがおすすめです。
とは言ってもトイレに使ったものを他に使うのは...という人にもおすすめの使い分け方法を紹介します。
使い分けるパターン
まずトイレにはトイレ用の洗浄剤を使いますよね。(トイレクリーナーでもドメストでも何でもいいです)
そして他の水回りの場所にはパイプユニッシュを使います。
ここでおすすめなのが、排水口の掃除ではパイプユニッシュだけを使うのがいいです。
というのも、排水口の掃除では酸素系漂白剤や重曹、クエン酸、カビキラーなど、様々なものを使った掃除方法がありますが、パイプユニッシュが一番強力な洗浄剤だからです。
なのでパイプユニッシュ1本持っておけば、キッチン・洗面所・お風呂の全ての排水口に使えます!
これだけでいい!というのがおすすめの理由です。
使い分けないパターン
トイレ用の洗浄剤も他の掃除に使おうという選択肢です。
私もこっち派ですが、これには理由があります。
まずは何と言っても、トイレクリーナーだけ持っておけばいいという点です。
管理がとても楽です。
次に値段です。
中身は同じ物なのに、トイレクリーナーのほうが数十円ほど安く売られていることが多いです。(パイプユニッシュが常に15%オフとかで売られている感覚です)
最後に、トイレ以外の箇所に使ったとしても気にならない点です。
トイレ掃除はボトルの先端が便器に触れますが、それ以外の場所の掃除はボトルがどこかに触れることはありません。
非接触なら別に問題ないだろうという理屈です。笑
まとめ
今回は同じメーカーの商品で比較した内容でしたが、洗剤・洗浄剤ともに似たような成分で構成されていることが多いのも事実です。
実際に、様々なメーカーの塩素系洗浄剤を過去に比較しており、どれも似たような成分構成でした。
その記事もありますので、よければ▼
似通った成分の中でも、洗浄力に重きを置いているのか、肌など人体への刺激性に重きを置いているのかは各メーカーによって異なります。
このブログでは様々な洗剤・洗浄剤の成分まで詳しく解説しており、その中での用途に応じたおすすめ商品も紹介していますので、よければ他の記事も読んでみてください。