使用量を計らなくていいジェルボール、「第3の洗剤」として誕生して愛用されている人も少なくないと思います。
軽量しなくていい反面、気を付けるべき点(デメリット)がいくつかあります。
意外と多くの人が "なんとなくこれで大丈夫だろう" というノリで使っているため、ジェルボールについて注意点などをご紹介していきます。
この記事の内容
- ジェルボール使用の意外と意識されない注意点
- 保管でのあまり意識されない注意点
- 成分と洗浄力について
使用上の注意点
まずはジェルボールの使用に関する注意点です。
といっても、パッケージに書いてあることをそのまま書いても意味がないので、ここではパッケージに書かれていない注意点を主に解説します。
洗濯機の故障の原因になる可能性がある
恐らくこれが一番避けたいリスクだと思います。
あくまで可能性であり、ジェルボールを使っている家庭の洗濯機が次々と壊れているかと言うと、そうではありません。
故障の可能性となる要因として、ジェルボールのフィルムが関係してきます。
ジェルボールのフィルムは水溶性のため、水に触れると溶け始めるのですが、洗濯機の中で複雑に絡み合う洗濯物と、水の量の関係からフィルムが完全に溶けきらないまま排水される場合があります。
この時に排水口が詰まって、洗濯機の水が排水されなくなり、故障に繋がるのです。
とはいえ、排水口を掃除すれば解決します。洗濯機の排水口の取り外しと取り付けが自分で出来る人であれば、掃除すれば済む話ですね。
しかし、自分で排水の取り付けができない場合は業者を頼るしかないため、だいたい3,000円〜5,000円ほどかかってしまいます。。
洗濯の水の量に従う
ジェルボールのパッケージには、使用する水の量に対して何粒使用するか書いてあります。
30L〜65L(2kg~6kg)で1粒
65L〜(6kg以上) で2粒
ここで注意すべきが、洗濯物の容量(kg)が書かれていることです。
洗剤は本来、使用する水の量との兼ね合いで効力が変わってくるため、洗濯物の量は直接関係ありません。
つまり、洗濯時に実際に使用される水の量(リットル)に対して何粒か決める必要があります。
では何故パッケージに洗濯物の量(kg)が書かれているかと言うと、メーカーの親切心でしょう。
洗剤メーカーと洗濯機メーカーは別なので、洗濯物の量に対して使用する水の量は、洗濯機のメーカーや機種によっても異なります。
この誤解により、洗濯機が故障してしまう原因になっていることもあるのです!
洗剤のパッケージに記載されている洗濯物の容量は目安のため、洗濯機で表示される、実際に使用する水の量に対して洗剤の量を決めるのがおすすめです。
保管の注意点
ここでも主にパッケージに書かれていない、ジェルボールの保管に関する注意点を解説します。
保管時は35度まで
意外と知られていませんが、ジェルボールのフィルムが高温に耐えられないようです。
室温が35度くらいまでいくような場所で保管していると、フィルムが少し溶け始めてベタつきます。
そしてジェルボール1つ1つがくっついてしまい、取り出す時にフィルムが千切れて洗剤の中身が出てきてしまうこともあります。
完全に溶ける温度はわかりませんが、40度もいくとジェルボール同士がくっついて1つの大きなジェルボールになることもあるので、要注意です。
もちろん水に濡れない場所で保管
ふとした瞬間に、ジェルボールが濡れてしまう環境で保管しないように注意してください。
フィルムが溶けて中身が出てきてしまうので。
まあこれは言わずもがな、ですかね(笑)。
洗浄力などについて
成分や構成から、特徴や洗浄力を分析しましたので解説します。
成分の特徴
「アリエール バイオサイエンス ジェルボール」を例に解説します。
- 界面活性剤 70%
- 安定化剤
- 分散剤
- 金属封鎖剤
- 香料
- 水軟化剤
- 酵素
- 蛍光増白剤
界面活性剤が70%と高濃度で含まれており、これがジェルボールの特徴とも言うべきかなという感じです。
通常の液体洗剤では30%程度なので、ジェルボールが非常に高濃度であるのがわかります。
その他の成分は基本的に界面活性剤の働きを助けるものか、タンパク質を分解する働きのあるものです。
ただ1つ、「蛍光増白剤」だけは他の成分と比べると少し別物で、これは白いものをより白く見せるための成分です。
わかりやすく言うと、洗濯物を白く見せる用の染色成分です(厳密には違いますが)。
一応、蛍光増白剤が含まれている洗濯洗剤でも色柄物に使用することは可能ですが、パステルカラーなどの淡い色の洗濯物に使うと色合いが変わってきてしまうので要注意です。
蛍光増白剤については 「洗濯洗剤に入っている添加物を解説!【蛍光増白剤について】」 で解説していますので、よければ読んでみてください。
洗浄力は液体洗剤と変わらない
成分からの分析にはなりますが、構成要素は通常の液体洗剤と基本的には変わらないため、洗浄力も同程度と予想されます。
とはいえ、蛍光増白剤が含まれているので、蛍光増白剤なしの洗剤で洗浄力が強い商品としては、アリエールバイオサイエンス微香タイプがおすすめです。
これについては、過去の実験で「さらさ」と洗浄力の比較をしているので、参考になれば嬉しいです▼