世界には様々なお茶が存在します。日本で手軽に飲めるものでも、緑茶、ほうじ茶、烏龍茶、麦茶、煎茶、抹茶、紅茶など多くの種類のお茶があります。またその飲み方(淹れ方)も、お湯出しか水出しか、ティーバッグかポット・急須なのか、様々な方法があります。
そんな中でもお茶は大きく3種類に分類され、それぞれ適した淹れ方があるのです!主にお湯での淹れ方の解説となります。
お茶の種類は違っても茶葉は全て同じ
飲料メーカーのサントリーのHPではこのように解説されています。
緑茶、ウーロン茶、紅茶などのお茶は、全て学名が「カメリアシネンシス」というツバキ科の茶の樹からできています。
では何故お茶の種類が変わるかと言うと、同HPでも解説がありますが、茶葉の発酵度合いによってお茶の種類が変化します。
発酵していないものは緑茶、完全に発酵したものは紅茶、その中間が烏龍茶といった具合です。つまり、お茶の種類は大きくわけて3つということになり、その淹れ方も3通りあるということになります。
※発酵度合いが烏龍茶と緑茶の間といった種類もありますが、これは後述します。
お茶の種類ごとの淹れ方
どのお茶を淹れる場合にも、お湯の温度が重要になってきます。
紅茶
沸騰したお湯(約90度)で淹れます。淹れ方の順番は、
・ポットに茶葉を適量入れておく
・沸騰したお湯を勢いよく注ぐ
です。
茶葉がポットの中で浮いたり沈んだりする動きをジャンピングというのですが、このジャンピングが起こることで、紅茶の成分がより一層出ておいしくなります。
沸騰したお湯は、分子レベルで運動量が高く、比例して茶葉の運動量も高くなります。
と、難しく書きましたが、要は沸騰したお湯を入れる理由はジャンピングを起こしやすくするということです。
烏龍茶(ほうじ茶なども)
お湯の温度は80度くらいで淹れてください。きちんと温度計で計らなくとも、沸騰したお湯を少し置いておく、あるいは別のポットに一度移すなどすれば、大体80度くらいになります。
この温度だと紅茶の節で述べたような、ジャンピングがあまり起きないです。まあそれで大丈夫です(笑)。
ちなみに家庭でよく飲まれるお茶の一つとして、ジャスミン茶がありますが、それもここの部類です(つまり80度くらいで淹れるとおいしい)。
また冒頭で少し触れた、発酵度合いが烏龍茶と緑茶の間のお茶は80度から少し冷ました温度で淹れるのが吉ですが、烏龍茶と同じ淹れ方でも全然問題ありません。
緑茶(日本茶)
お湯の温度は60〜70度くらいで淹れてください。沸かしたお湯をポットやカップに何度か移し替えるとすぐに適温になってきます。茶道でお湯を移し替える動作が何度かありますが、これはお湯を適温にするための行動なのかもしれないですね(私は茶道には詳しくないですが...)。
欧米では紅茶が主流なので、ティーカップには取手がついてますよね。直に触ると火傷しますから。
でも日本だと、古来よりあるティーカップにあたるものは湯呑みになります。日本茶を飲む前提で作られているため、直に持っても大丈夫、というよりかは、直に持てるぐらいが適温という考え方みたいです。例えば緑茶を60度強で淹れたとして、出来上がりまで待っていれば50度くらいになるので、ギリギリ湯呑みを直に持てます。そういう意味でも昔の人の設計は確かに間違っていなかったということなんですねー。
水出しについて
ここまでお湯だしの解説をしてきましたが、地域や季節によって水で出す時もその温度を多少気をつける必要があります。よく言われている方法で、茶葉を入れて3時間放置というやり方があるのですが、半分正解で半分間違いです。
基本的に常温の水に茶葉を入れ、3時間ほど放置するやり方がベストです。ただ、常温は15〜25度くらいを想定しているので、冷たすぎたり、温かすぎたりすると、その放置する時間も異なってきます。
水の温度が低くなればなるほど、お茶の成分が出にくくなるので、例えば冷蔵後に入れて水出しする場合は、10度付近になっていくため、5時間とか放置する必要があります。逆に真夏のエアコンの付いてない密室などは40度とかになっていくので、1時間ほどでお茶が出ることもあります。(実際の水温は室温のマイナス10度くらいのことが多いですが)
簡単にまとめると、水温に応じて臨機応変にお茶を入れた方がいいということです!
緑茶用としての急須はいらない!?
緑茶以外のお茶(紅茶など)を飲む人はポットを持っている人も多いかと思います。そういった人はそのポットで緑茶を淹れて大丈夫です。全く問題ありません!
ポットもあるのに急須も買うのはもったいないですしね(笑)。
逆にポットや急須をもっていなくて、これから買おうという人にもポットを買うことをおすすめします!紅茶はジャンピングで茶葉がポットの中で踊ることが重要ですが、急須ではその構造からジャンピングできる範囲が狭くてポットよりも上手く成分が出ないことがあります。
ポットの中でも茶葉が踊る広さと、別途茶こしを用意しなくてもいいものが使い勝手が良いです。
上の写真のポットもいいんですが、容量が少ないので、おすすめの商品のリンクを載せておきます。
もちろん、緑茶用に急須、紅茶用にポットを買い揃えてもいいと思います。でも多分使ってるうちに、両方ともポットでいいじゃんとなると思います(笑)。